神宮御垣内参拝の服装について
最初に
内宮及び外宮共に御垣内参拝を希望される方は、服装は礼節を重んじる気持ちの顕れでありますので、年間を通して、男性は背広、ネクタイを着用いただき、女性はスーツまたはこれに準じたもので、共に不敬にわたらない服装でご参拝ください。
ところでよくあるご質問の一つでありますが、ひとえに不敬にわたらない服装といいましても迷われる方も多いようですので具体的な例を挙げさせていただきます。
神宮の御垣内はあくまでも祭主様以下神職が装束を着用して祭礼奉仕する神聖なる祭場であり、元来一般の方々が参入することが禁じられてきた場所であります。御垣内参拝は神宮の特別のご配慮により、本来は入れない場所に通していただいての参拝であるということを先ずは心得ていただきたく思います。
皇族の方々がご参拝の折には洋服での最上級正装(モーニング着用)をなされまして御参拝されますので、我々国民といたしましてはやはり略礼服(結婚式に参列する服装。黒の上下に白ネクタイ)以上の装いが相応しいことになります。
しかしながら、お伊勢参りは昔から庶民にとってはその道中も含めた楽しい観光旅行として今日まで続いております。神宮参拝の旅行前後の旅程なども考慮いたしまして以下の事例を踏まえるのであれば、不敬に当たらない服装になろうかと思います。
尚、色や形もご留意いただきたいのですが、当然のことながら綺麗に洗濯された清浄なものをご着用いただきますようにお願い申し上げます。
男性の背広、ネクタイについて
■背広
濃色の無地又は、縞(しま)柄の上下揃いのスーツが望ましいでしょう。上下の色が違うもの、ブレザーやジャケットも背広の内に入り、一般的には制服として着用もされますが、カジュアル的な着用もされますのでこの場合は避けた方がよろしいでしょう。
■ネクタイ
ネクタイも無地または縞柄の落ち着いた色合いのものが良いでしょう。いわゆるひもネクタイ、ループタイは略装、普段着になりますので避けてください。
■シャツ
カッターシャツは白色のものが望ましいです。シンプルなストライプや白地に刺繍パターンのものでも清楚な感じでしたらよろしいでしょう。カラーシャツでも神宮側から参拝を禁じられることは無いと思いますが、神様のお近くに行くことを考えますと神職が白衣を着用するが如く清楚な白色がやはり望ましいと考えます。
■靴
靴は服装に合わせた靴となりますので黒色、もしくは落ち着いた濃色の靴が望ましいでしょう。スニーカーやサンダル、カジュアル靴は避けてください。
■和服
和服の場合には必ず羽織、袴を着用してください。
女性のスーツまたはこれに準じたものについて
■スーツなど
女性は清楚な色の無地のスーツ、ワンピース、アンサンブルのいずれかを着用されるのが望ましいでしょう。
色彩は濃色、もしくは淡色の清楚な色合いで、色目は問いませんがやはり派手な原色的な色彩は避けられた方が良いでしょう。
柄物は清楚でシンプルなものでしたらよろしいと思いますが、派手な色柄物は避けてください。
■靴
靴は服装に合わせた靴となりますので落ち着いた色の靴が望ましいでしょう。
尚、ご参拝の時に参入される御垣内の敷地には、大きめの石が敷きつめられていますのでハイヒールなどかかとが高いものは歩くのに不都合があるかもしれませんのでご留意ください。
最後に
以上、簡略に事例をお示しいたしましたが、禁則事項というよりも、尊い神様にお近づきするための装いを心がけていただけますればよろしいかと思います。
ご不明な点はお住まいの鎮守神社神職もしくは富山県神社庁にお問い合わせください。