神棚の設置
Q 現在、神棚と仏壇を同じ部屋でおまつりしてますが別々の部屋でおまつりした方がよいのでしょうか。また一緒の部屋の場合どのような方法でおまつりをしたらよいのでしょうか。
A 必ず別々の部屋でお祀りしなければならないということはありません。仏壇の上に神棚を置いたり、仏壇と神棚が真向かいになったりしなければ問題ないでしょう。仏壇と神棚が向かい合うと、それぞれにお参りする際にもう片方にお尻が向いてしまうので、これは避けます。ですから、神棚と仏壇が並んでいても構いませんし、向かい合う方角になっていても斜(ハス)になっていればやはり問題ありません。ただ、仏間のあるお宅では神棚を仏間に設置することは避けてください。
Q 4月より新築の家に住むのですが、神棚を新しく買ったほうがいいと思っています。でも今、この木で囲っている棚にお神札と蝋燭・線香等を置いている状態です。昔、神社で木の箱でもよいといわれたらしいのですが、このままでもよいのでしょうか。
A やはり神棚をご用意いただくのが神棚奉斎の基本となります。昔は木箱でお祀りしていたこともありましたが、今日においては一般的な神棚をお薦めいたします。
Q 大きい神棚を、お祀りするスペースの関係で小型の物に替えようと思っています。古い神棚は氏神様でお焚き上げをしていただこうと思っているのですが、実はお稲荷様の神棚もあるのです。お稲荷様も、同様に氏神様でお焚き上げをして頂いてよろしいのでしょうか?それとも稲荷神社へ持っていかないといけないのでしょうか?
A お稲荷様の神棚も一緒に氏神神社にお任せして構いません。要はお世話になった神様に失礼の無いように、その神棚を土に返すことです。お願いされる神社でお祀りされている神様が異なっていても問題はありません。
Q 私は○○市で飲食店を経営しております。この度、二軒目をオープンしたのですが、その際に神棚を一軒目と同じく設けたいと思っています。ところが、最良の場所の壁の上に大きな梁があるのですが、その梁の下に神棚は設置してもよいのでしょうか?
A 梁が見えるということは上に部屋がないということなので問題ありません。神棚の上や下に火の気や水の気があるといけないのですが、それ以外のものであれば基本的に問題はありません。逆に大きな梁の下であれば、より安全な場所であるともいえます。どうぞご安心なさってください。
Q 現在、団地の一戸建てに住んでおりますが、水神様の神棚についてお尋ねします。以前住んでいた古い住居から、氏神様と水神様も一緒に引っ越してきました。当時は台所に分けてお祀りしていたのですが、家の改装をした際に適当な場所がなく、現在は氏神様は台所に、水神様は屋敷北東部の物置でお祀りしています。これでよいのでしょうか。現在の家には井戸もありませんし、お返し(処分)したほうがよいのかと悩んでおります。(以前住んでいた家にも井戸などはありませんでした。いつからあったものかは不明です。)
A 水神様に限らず、神様(のお神札)をお祀りする場所は「人の気が通うところ」でなければなりません。そして清浄で明るいところであることです。水神様であれば(できれば)水を使う場所の近くがよろしいでしょう。向きは南あるいは東向きです。以上のことから「物置」はお勧めできません。
井戸もないとのことですが、生活をされる以上、必ず水をお使いになることと思います。ですから水神様をお祀りすることに消極的になられる必要はありません。また、水は田畑の作物にも必要ですし、長雨の場合は洪水の恐れもあります。これらはすべて水の神様がご支配されるものです。
かなり昔からお祀りされていらっしゃるようですので、できることであれば今後もお祀りされていかれることをお勧めいたします。諸事情でお祀りすることが困難な場合のみ、最寄りの神社の神職にご相談なさってみてください。
また、水神様と氏神様を同じ神棚にお祀りされてもよろしいでしょう。現在は氏神様が台所にいらっしゃるとのことですので、三社造りの神棚であれば水神様を向かって左側の扉の中に、一社造りであれば、氏神様の御神札の後ろに重ねてお納めください。個別にお社をご用意されても結構です。
基本的に長い間お祀りされてこられた神様は、できる限り継続的にお祀りを続けていかれることが望ましいのです。長くお祀りすることで神様の御霊は大きくなりますから、それを止めてしまうことはとてももったいないことなのです。
Q 今、台所に荒神様とお伊勢様と氏神様をお祀りしています。荒神様はそのままで、天照大神様と氏神様のお社のみを移したいと思っています。このとき、場所の移動はいつでもよろしいのでしょうか?それとも適した日があるのでしょうか。
A 特に気にされる必要はありません。『それでもやっぱり気になる』ということであれば、市販の暦をご参照の上、「不成就日」を避けられるとよいでしょう。
Q 神棚の隣にエアコンがあります。神様は静かな場所をお好みになられると聞いたことがありますが、あまり気にしなくてよろしいですか?
(※エアコン以外に、「換気扇」「スピーカー」というケースも同様。)
A このこと自体は間違いではありません。ただ「静かな場所」とは、機械などの近くで騒音が激しいとか、大音声で音を鳴らす部屋とかでなければ良いという程度とお考えください。子供らが騒いだり、テレビがあるという程度であれば全く問題ありません。
Q 神棚設置候補場所に柱があります。神棚をこの柱の前に設置しても問題ないでしょうか。また、壁の裏がトイレでも大丈夫でしょうか。我が家の場合は、裏が廊下を挟んでトイレなのですが、こちらはどうでしょうか。
A 廊下を挟んでいるのであれば全く問題なしです。また、後に柱がくるように設置されるのは大変良いことです。その場所が安定していることを明示しているからです。
Q 神棚の位置はリビング沿いが一番よいのでしょうか。すごく悩んでいます。
A 神棚の位置は居間の間取りや家相によって判断することが必要ですので、一概にリビング沿いが良いとはお答えできかねます。現場を見て判断することが一番確実であろうかと思います。
大まかな目安として下記にお示しいたしますが、詳細はお住まいを守っておられる鎮守の氏神神社の神職にご相談ください。鎮守神社がわからない場合は、当サイトの氏神神社検索でご確認ください。
●神棚を設ける場所
・明るく清浄な場所(方角は南向き、もしくは東向き)
・大人が見上げるくらいの高さの場所
・家族がいつも集まれる場所
●避ける場所
・神棚を設置する壁の裏側が台所や便所がある場所
・神棚の上が二階の便所や水場がある場所
・廊下や部屋の出入り口で神棚の下を頻繁に人が通る場所
●神職の指導を仰いだ方が良い事項
・仏壇との部屋の兼ね合い
・神棚の上が二階の部屋や廊下にかかってしまう場合(避けられない場合は「雲」もしくは「天」と墨書した紙を貼る)