きもん
鬼門
 鬼門とは北東の方角のことで、陰陽道では鬼が出入りする方角であるとして、万事に忌むべき方角としている。
 反対の南西の方角を裏鬼門(うらきもん)と言い、この方角も忌み嫌われる。陰陽道においては、北と西は陰、東と南は陽とされ、北東と南西は陰陽の境になるので不安定になると説明される。
 鬼門は忌み嫌われるという云れの他に、逆に神々が通り抜ける方角、あるいは太陽が生まれる方位(生門)であるために清浄の気を保たねばならないという考えもある。
 鬼門は、古代中国の書物『山海経』にある物語が元となっており、北西(乾)を「天門」、南西(坤)を「人門」、南東(巽)を「風門」、北東(艮)を「鬼門」としたことによる。